in-cosmetics global 2024で発表された新原料のご紹介

先日パリで行われた、In-cosmetics global 2024では多くの新原料や新技術が発表されました。メールマガジンをご購読の方(ぜひこちらより購読登録をお願いします)にはいち早く速報を配信させて頂きましたが、今回はこのスペシャル欄でもTriBeauteで取り扱いを開始する新原料を改めてご紹介させて頂きます。

Corneopeptyl

有効成分:ヘキサペプチド-9

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最初に紹介するのはLucas Meyer社のCorneopeptyl<コルネオペプチル>という原料です。先日のBSB awardでも金賞を受賞していました。この原料は名前の通り角質細胞(corneocyte)に着目した保湿とアンチエイジングのペプチドです。

 

バリア機能を担う肌の表皮の最外角には角質細胞が並んだ角質層があり、その細胞一つ一つは、細胞間脂質であるセラミドを固定するのに欠かせない、コーニファイドエンベロープ(CE)という、文字通り封筒の様な組織で覆われています。このCEと呼ばれる組織は、バリア機能の保持に欠かせないのですが、今回Lucas Meyer社と提携研究機関が、このCEの架橋に欠かせないタンパク質LCE6Aを発見しました。Corneopeptylはこのタンパクの働きを模倣したペプチドです。

 

CEはトランスグルタミナーゼ(TGM)という酵素によって形成されますが、CorneopeptylはこのTGMを活性化してCEの形成を強く誘導することが分かっています。

 

その他細胞のバリア機能についてのデータも豊富にありますが、面白いのはなんといってもクリニカルデータのとり方です。まず、AIを用いてシミや毛穴などあらゆるパラメーターで評価した結果、Corneopeptylを使うことで、プラセボのグループよりも見た目年齢が4歳も若返ることが確認されています。

 

他にも被験者の平均の結果をAIアバターに落とし込んだユニークな測定結果も特徴的です。作用機序を紹介するビデオの最後の方(1:13頃)にスライドビデオが載っていますので、ぜひご確認下さい。

 

角質CEの形成を物理的に助けることが出来るという点で非常にユニークなペプチドかと思います。使用している原料もナチュラルで製造工程も環境負荷が少ないようにこだわっているペプチドですので、どのようなコンセプトにも使いやすい原料ではないでしょうか。

PinoPlex

有効成分:セイヨウアカマツ球果エキス

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二つめの新原料はヘアケア向け原料PinoPlex<ピノプレックス>です。

この原料は松ぼっくりが湿気に応じて閉じたり開いたりする様子から着想を得た、バイオミメティクス原料です。フランスの限られた森林で人の手によって松ぼっくりの種子が採取されるのですが、種をとった後の松ぼっくりはこれまで廃棄されていたので、それをアップサイクルした原料がPinoPlexです。

 

松ぼっくりには多糖類やフラボノイドなどが含まれていますが、豊富に含まれているオスモライトが特に水分バランス調節の鍵となっていると考えられています。


PinoPlex 1%溶液でトリートメントをするだけでキューティクルを滑らかにする効果があります。このほかにも水分量をアップさせたり、髪のツヤ改善、枝毛予防などのデータが取れています。

 

また髪表面だけでなく、毛根にも作用することで健やかな毛髪を育てるという効果も期待でき、ケラチノサイトの分化促進因子の発現を向上させたり、炎症因子の抑制に関するデータがありますので、PinoPlexは髪の表面だけでなく、毛根から毛先まで健やかで瑞々しい髪を作ることが出来る原料と言えます。

Gaialine

有効成分:アマニ油

 

最後に紹介する新原料はGaialine<ガイアライン>です。日本人にはおなじみのアマニオイルを特殊な製法で濃縮した貴重な油溶性有効成分原料です。

 

Gaialineの原料のアマニはフランスのサステナブル農業推進協会が制定した保全農法に沿って栽培されています。元々そこにある土壌や生息するミミズ等の生き物など地球の恵すべてを使った環境に優しい農法ということで、単なるオーガニックよりも更にステップアップしている印象です。


この原料は皮膚のプロテクションにおいて非常に多角的なアプローチをしています。テロメアやケラチン、基底膜を構成するタンパクなど各種マーカーにフォーカスして、改善する効果のデータを行っています。

その中でもユニークなデータのひとつがこちらで、一見普通の17型コラーゲン分析に見えますが、これは老化した真皮細胞の上に、若い表皮を結合させることによって再現された、画期的な老化細胞モデルを使って各マーカーの増減を見ているのだそうです。このようにユニークな試験方法が使われているのも新原料ならではですね。

 

またアマニオイルは髪に良いイメージがあるかと思いますが、このGaialineももれなく毛髪への効果も期待できます。他にもUVダメージを受けた細胞にGaialineがどのように貢献できるか、セラミドを増やす効果はどうかなど、一工夫された試験データや実際にボランティアに使ってもらったクリニカルデータなども豊富にありますので、クリームや乳液など、油溶性の原料が使える製品にはとてもおすすめの原料となっています。

 

 

以上の3原料が、今回のin-cosmetics global 2024で発売された、TriBeaute注目の新原料です。

 

気になる原料があれば、サンプルや詳しい資料をご用意しておりますので、お問い合わせフォームよりお気軽にご連絡下さいませ。

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