人気が集中!トレンド成分
近年、日本では成分美容が大きなトレンドとなり、特定の成分に注目が集まっています。特に人気があるのは「レチノール」「ナイアシンアミド」「ビタミンC」「アゼライン酸」「コラーゲン」などです。
主要成分の特徴
●レチノール:ビタミンAの一種で、肌のターンオーバーを促進し、シワやハリ不足の改善に効果的。
●ナイアシンアミド:ビタミンB3の一種で、美白効果や皮脂抑制、抗炎症作用を持つ。
●ビタミンC:強力な抗酸化作用を持ち、シミやくすみの改善、コラーゲン生成促進に寄与。
●アゼライン酸:抗菌・抗炎症作用があり、ニキビや皮脂トラブルに有効。
●コラーゲン:肌の弾力や保湿に関わる成分で、加齢による減少を補うことが重要。
▶コラーゲンについては、ひとつ前のスペシャル記事で詳しく解説していますので、ぜひご覧ください。
しかし、これらの成分を含む製品は市場に溢れ、差別化が難しくなっています。そこで、海外のトレンドや成分のメカニズムに着目し、相乗効果が期待できる新たな原料と組み合わせることが求められています。
各成分のオススメ組み合わせ・差別化訴求
レチノール
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「レチノール貯金」という考え方が注目されています。これは、レチノールを体内に多く留めることで長期的な肌改善を狙うというものです。そのため、レチノールの定着を助ける成分を組み合わせることが重要です。
NovoRetin(ノボレチン)
NovoRetinは、レチノールを使わずにレチノールのような作用をもたらし、肌に長くとどまる特徴があります。これにより、刺激を抑えながらレチノールの効果を最大限に活かすことができます。
ナイアシンアミド
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ナイアシンアミドは、医薬部外品に広く使用される成分で、美白の面では、メラニンの移行を阻止することで、効果を発揮します。しかし、最近の消費者はタイムパフォーマンスの良い製品や多機能性を求めています。そのため、ナイアシンアミド単体ではなく、多角的なシミ対策ができる成分と組み合わせることがポイントです。
GinsenoLite-G(ジンセノライト ジー)
GinsenoLite-Gは、チロシンキナーゼの活性を阻害することでメラニンの生成を防ぐため、ナイアシンアミドと相性の良い成分と言えます。また医薬部外品への使用も可能です。美白メカニズムを多角的にサポートし、より効果的なシミの抑制が可能になります。
ビタミンC
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ビタミンCは抗酸化力が高いものの、自らも酸化しやすいというデメリットがあります。そのため、酸化したビタミンCを再活性化する成分と組み合わせることが鍵となります。
CM-Glucan Granulate(シーエム-グルカン グラニュレート)
グルタチオンは、酸化したビタミンCを還元し、再び効果を発揮できる状態にする成分です。しかし、グルタチオンも紫外線などでダメージを受けるため、CMグルカンを組み合わせることで、グルタチオンをUV刺激から守りながら、より高い抗酸化作用を発揮できます。
アゼライン酸
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アゼライン酸はニキビや皮脂トラブルに優れた効果を持つものの、特許や溶解性の問題から使用が難しい成分です。そこで、アゼライン酸の効果を再現した成分を使うことで狙った効果はしっかり出しつつ、容易に処方を完成させるのがおすすめです。
PoreRoyal(ポアロイヤル)
PoreRoyalは、ローヤルゼリー酸に含まれる成分を合成で再現した原料です。中に含まれる成分の構造がアゼライン酸と非常に似ていることから、ニキビの抑制や、赤み改善、皮脂抑制など、アゼライン酸と同等の効果が期待できます。
コラーゲン
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海外では「Collagen Banking(コラーゲンバンキング、コラーゲン貯金)」という考え方がトレンドになっています。これは、加齢によって減少するコラーゲンを若いうちに多く蓄え、エイジングの進行を遅らせるというアプローチです。これは、スローエイジングやスキンロンジェビティ(肌の長寿)といった大きなトレンドの流れとも関連し、ますます注目を集めているコンセプトです。
Progeline(プロジェリン)
有効なアプローチとして、コラーゲンを分解するものから守るというものがあります。コラーゲン分解酵素はMMPと呼ばれ、分布する場所や対象のコラーゲンの種類別で様々な種類がありますが、Progelineには様々な種類のMMPの発現を抑えることが出来る効果があるので、コラーゲンバンキングコンセプトには最適な原料です。
まとめ
成分美容のトレンドはますます進化し、消費者のニーズも高まっています。ただ単に人気成分を配合するだけでは差別が難しく、海外のトレンドや成分同士の相乗効果を活かすことが鍵となります。
●レチノールは「レチノール貯金」を意識し、NovoRetinと組み合わせる。
●ナイアシンアミドはGinsenoLite-Gと併用し、多角的な美白ケアを実現。
●ビタミンCはグルタチオン+CMグルカンを組み合わせ、抗酸化力を強化。
●アゼライン酸の代替としてPoreRoyalを活用し、使いやすさを向上。
●コラーゲンはProgelineで「コラーゲンバンキング」を促進。
…といった工夫をして頂くことで、ユニークな製品を作ることが出来ます。
今回ご紹介した原料以外にも、現在流行中のスター成分と組み合わせると相性の良い原料や、相乗効果をもたらすことのできる原料はいくつかありますので、ぜひコンセプトに迷った際にはお問い合わせ下さい。
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