もうすぐ20周年!植物幹細胞のパイオニア「PhytoCellTec™」を徹底解説!

「植物幹細胞」という言葉が、化粧品業界でも広く知られるようになった現在。その先駆けとなった技術のひとつが、スイス・Mibelle Biochemistry社(現:Solabia社)が開発した「PhytoCellTec™(フィトセルテック)」です。
その歴史は、2008年に発売されたリンゴ由来の「PhytoCellTec™ Malus Domestica」から始まりました。2028年には誕生から20周年を迎えるPhytoCellTec™。その間にも研究は進化を続け、さまざまな植物を活用した原料や新たな培養技術へと発展しています。
そして今月には、心理的ストレスと肌の関係に着目した最新原料「PhytoCellTec™ Aloha」が登場しました!
今回は、植物幹細胞化粧品の歴史を切り拓いてきたPhytoCellTec™について、その技術と進化の軌跡をご紹介します。

PhytoCellTec™とは?希少植物を守りながら活用する植物細胞培養技術

わずかな植物から、植物細胞を安定的に培養

PhytoCellTec™は、植物の小切片から「カルス」と呼ばれる組織を誘導し、そこから得られる植物細胞を培養する独自技術です。
植物細胞は「脱分化」によって、さまざまな組織へ分化する能力を持った状態へと変化します。PhytoCellTec™では、この植物細胞を液体培養系で大規模に培養することで、植物そのものを大量に収穫することなく、目的とする成分を安定的に得ることを可能にしています。

天候や土壌などの影響を受けにくいことに加え、希少植物を大量に採取する必要がないことも大きな特徴。バイオテクノロジーとサステナビリティを両立した技術ともいえます。

すべては「腐りにくいリンゴ」から始まった

2008年、PhytoCellTec™ Malus Domestica誕生

PhytoCellTec™の原点となったのが、スイスの希少なリンゴ品種「Uttwiler Spätlauber(ウットヴィラー・スパットラウバー)」です。このリンゴは18世紀半ばから知られ、木から落ちた後も長期間腐りにくい「不老の果実」として知られていました。
一方、現代では収穫量が多く甘いリンゴが好まれるようになり、この品種の栽培は減少。希少な植物を傷つけず、その特徴を化粧品へ応用するために活用されたのがPhytoCellTec™でした。
こうして2008年に誕生したPhytoCellTec™ Malus Domesticaを皮切りに、PhytoCellTec™シリーズは、アルペンローズ、ブドウ、アルガン、コンフリーなど、さまざまな植物へと広がっていきました。

それぞれの植物の持つ力を引き出し、光老化、自然老化、再生美容、ヘアケアなど、異なる美容領域に対応するPhytoCellTec™原料が展開されています。

植物だけじゃない?「MossCellTec™」へ広がる細胞培養技術

コケの驚異的な環境適応力を化粧品へ

植物細胞培養のノウハウから生まれたもうひとつの技術が、MossCellTec™(モスセルテック)です。
コケは、乾燥や寒さなどの厳しい環境に適応しながら約4億年以上生き延びてきた植物。一方で、成長が遅く、多くの種が保護されていることなどから、天然のコケを継続的に採取することには課題があります。
MossCellTec™では培養技術を利用することで、微量のコケから、土地をほとんど必要とせず、少ない水で再現性の高い大量生産を可能にしています。

シリーズには、細胞核の機能に着目した「MossCellTec™ No.1」や、肌の水分の流れを整える「MossCellTec™ Aloe」などがあります。MossCellTec™ Aloeは、コケが持つ優れた水分管理能力に着目したユニークな原料です。

「植物幹細胞」からさらに先へ。PhytoCellTec™研究の進化

エクソソーム、そしてSenoCellTec™へ

近年、PhytoCellTec™の研究領域はさらに広がっています。
「PhytoCellTec™ Exosomes」では、ゴジベリーの植物細胞に由来する植物エクソソームに着目。植物細胞もRNAやタンパク質、脂質、二次代謝産物などを細胞間で伝達する細胞外小胞を利用していることが知られており、多くのPhytoCellTecシリーズでそのような細胞外小胞(=エクソソーム)を含有していることが発見されました。

        

さらに2025年には、細胞老化研究を取り入れた「SenoCellTec™」が登場しました。
SenoCellTec™が掲げるのは、「Clear-Fill-Revive(浄化、満たす、蘇らせる)」というセノリティクス2.0(次世代のセノリティクス)のコンセプト。老化細胞を除去するだけでなく、皮膚幹細胞を活性化することで新しく生まれる細胞の活性化をはかり、肌の再生を促すという考え方です。 アルペンローズエキスに加えて、リンゴ幹細胞、ブドウ幹細胞という3種類の植物由来成分を組み合わせ、老化細胞、真皮幹細胞、表皮幹細胞という複数のレベルから肌へアプローチします。

               

2026年11月、待望の「PhytoCellTec™ Aloha」が登場!

次のテーマは「心理的ストレス×皮膚幹細胞」

そしてPhytoCellTec™の新たな歴史を刻むのが、今月発売の「PhytoCellTec™ Aloha(フィトセルテック・アロハ)」です。
PhytoCellTec™ Alohaは、心理的ストレスから皮膚幹細胞を保護するために開発された植物幹細胞由来の有効成分。現代社会におけるストレスが、赤みやシミ、肌トーンの不均一といった肌状態に与える影響に着目し、その根本となる皮膚幹細胞の活力を維持することを目指しています。
由来植物は、熱帯植物ワルテリア・インディカ(Waltheria indica)。持続可能な植物細胞培養技術によって生産され、in vitro試験と臨床試験では、赤みやシミ、肌のなめらかさなど多角的な評価が行われています。
「老化」だけでなく、現代人を取り巻く心理的ストレスから肌の再生力を守るという、新たな植物幹細胞研究への展開です。

20年近く進化し続けるPhytoCellTec™

2008年の「PhytoCellTec™ Malus Domestica」から始まった植物細胞培養のストーリー。
希少植物の可能性を引き出すPhytoCellTec™から、コケを培養するMossCellTec™、植物エクソソーム、細胞老化に挑むSenoCellTec™、そして心理的ストレスと皮膚幹細胞に着目したPhytoCellTec™ Alohaへ――。
約20年にわたり、その研究対象とアプローチは大きく進化してきました。
「植物の持つ力を、植物を守りながら化粧品へ。」
PhytoCellTec™は植物幹細胞化粧品のパイオニアとして、20周年、そしてその先へ向けて、これからも新たな可能性を切り拓いていきます。

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